鮎沢聡著
A5判 カラー208頁 ソフトカバー 定価1320円(税込み)
ソビエト連邦の社会主義は崩壊したのか。
果して著者鮎沢聡は、1987年10月からモスクワ大学に留学することになり、モスクワに暮らしながら社会主義を学びます。しかし、留学3年後ソ連は崩壊する。社会主義の失敗なのか、崩壊後には、しんぶん赤旗モスクワ特派員として2年間赴任する。この5年間のモスクワ生活の実体験を通じて、ソ連とはどういう社会だったかを明らかにします。
①生活必需品不足 ②居住・移動の自由なし ③他民族を抑圧 ④政治的言論のタブー
など、社会主義とは真逆な人間抑圧国家であったことを浮き彫りにします。
同時に、著者鮎沢聡は、矛盾な社会にあっても真摯に暮らす人々と交流する中に、前向きに生きようとする人々の底力を活写します。どんな時代でも社会を変える主人公は多数の国民だ、という事が実感できる稀有な一冊である。
(2024年09月10日更新)